転職理由なんて、「給料を上げたい」「残業減らしたい」「今の職場の人間関係がムリ」が大半ですよね。
だからこそ、面接で転職理由を聞かれたときに困る。
かといって、嘘つくのも難しい。
今回は、転職を3回、面接を50回以上経験してきた私が”実際に伝えた”転職理由を紹介しつつ、「こんあ場合はこう伝える!」というコツをご紹介していきます。
そもそも転職理由がワークライフバランスじゃダメなの?
結論:納得できる理由があればOK
結論から言えば、ワークライフバランスが転職理由でもOKです。
私も実際に「残業を減らしたい」「給与上げたい」「せめて残業代払ってくれる会社がいい」と伝えていましたが、「そうですよねぇ」と言われただけで、ちゃんと次の選考に呼んでいただけていました。
面接で「前の会社を転職しようと思った理由は?」と聞かれても、「ワークライフバランスを整えたいから以外にない!」という人は多いと思いますが、面接官もそれは分かっています。
そもそもなぜ転職理由を聞くかと言えば、主な理由は「早くに辞めてしまわないか?」が知りたいから。
1人を採用するのにかかるコストは100万円ほどと言われており、そんな資金を投じて採用した人材をさらに教育して、結果的に数か月以内で退職してしまったら、会社としては損です。
「今のとこには辞めるべき正当な理由がある」ことが面接全体で伝われば、転職理由や転職目的が「ワークライフバランスを整えること」でも大丈夫です。
「ワークライフバランスを改善したい」という言い方はNG
とはいえ、転職理由を聞かれて「ワークライフバランスを整えたいから」とだけ伝えるのはNGです。
「ワークライフバランス」という言葉だけでは給与を改善したいのか、人間関係を改善したいのか、抽象的過ぎて分からない不親切な伝え方だからです。
また、流行っている言葉を真似して使っているだけの幼稚な印象を与える可能性もあります。
私が面接官なら、「この人本当にワークライフバランスの意味わかってるのかな?」と思ってしまいます。
「ワークライフバランスを整えたい」と抽象的に伝えるのではなく、「残業が月に〇時間あって睡眠時間が不十分なので、働き方を変えて健康な生活習慣を取り戻したい」というように具体的に伝えた方が、面接官も質問しやすいので◎です。
嘘をつくよりも「言い換え」で伝えるほうがベター
伝え方が難しいからと「嘘のつき方」を調べてしまう人もいますが、嘘はバレます。
相手は数多くの面接を経験してきた面接官であることが多く、嘘をついていれば態度や話し方、ロジックに違和感を与える可能性が高いです。
また、仮に嘘をついて内定をもらってしまっても、入社してからあなたとの会話で矛盾が生じてしまうこともあるでしょう。
伝え方が難しいという人は、まったくの「嘘」ではなく、「言い換え」で対応しましょう。
【残業を減らしたいことが転職理由の場合】
「嘘」の例:
「会社が倒産しました」「親の介護で引っ越しが必要になった」
「言い換え」の例:
「生活習慣を整えたい」「最低限の睡眠時間を確保して仕事に集中したい」
「思ってもいないことを言うのは嘘では?」と思うかもしれませんが、結果的に生活習慣も整うし、仕事も集中できるので「嘘」にはならないでしょう。
仮に入社後にこれが嘘だとバレても、大きな問題にはなりません。
転職理由の言い換え例文ー思いつかない人は丸パクリOK!
私が実際に言い換えていたものや、友人にアドバイスをしたものを含め、ワークライフバランス関係の転職理由の「言い換え」を紹介していきます。
同じような理由で転職する人は多いと思うので、丸パクリでも問題ありませんし、もちろん言いやすいようにアレンジもしてみてくださいね!
激務でメンタルが落ち込んだ
「メンタルが落ち込んだ」「うつになってしまった」とそのまま伝えると、残念ですが「うちで働いてもまたメンタルが原因で辞めてしまうのではないか」と思われてしまう可能性が高いです。
先ほどもお伝えした通り、転職理由を聞いてくるときは「また同じような理由で辞める可能性がないか?」という観点で見られることが多いです。
「メンタルが落ち込んだ」ではなく、あくまで「前の会社が激務で、それを改善したい」という旨を伝えましょう。
残業、給与、人間関係…など、どのタイプの「激務」かによって、以下の例を参考にしてくださいね!
残業や休日出勤が多かった
転職理由でも多いのが、「残業・休日出勤が多かったから」というもの。
私も転職理由の一つが「残業を減らしたい」でした。
残業や休日出勤が多かったという場合は、「月に平均〇時間」「忙しいときは月に〇日しか休みがない」など、客観的に見て残業が多いことが伝わる言い方をしましょう。
そして、さらに「なぜ残業や休日出勤を減らしたいのか」も伝えると、転職したあとのビジョンが描けていることが伝わり、単なる「甘え」ではなく説得力が増しますよ。
【実際に伝えていた例】
「前職では終電まで残業することが多く、朝も定時前に出勤していた。」
→「睡眠不足による集中力の低下を改善するのに加え、業務以外で最新のマーケティング情報を勉強する時間も取りたい」
給料が低かった・上がらなかった
実は、2社目に転職するとき、給与の上がらなさを理由にして転職活動をしていました。
給与を理由にする場合は、「楽に稼ぎたい」と伝わらないように注意!
とはいえ、「もっと稼ぎたいから転職する」というのは向上心があるとプラスに捉えてもらえることも多いです。
面接官を納得させられるよう、しっかり理由を練りましょう。
【実際に伝えていた例】
「今の会社は業務の成果に関係なく、年に一度の筆記テストで昇給が決まってしまう」
→「日々の業務や成果がきちんと評価・昇給に還元される会社で、よりモチベーション高く働きたい」
他にも「〇年目の先輩たちが私と給与が変わらないことが分かった」「営業成績がインセンティブとして繁栄される成果主義の会社で働きたい」など、自分の経験や会社に合わせて伝えやすいセリフを考えてみましょう。
パワハラに遭った
これも、私は伝えたことがあります(笑)
以前いた会社は頭ごなしに否定する文化が強くて、自分の意見が言いづらかったんですよね。
よくネットでネタになる「『自分で考えろ』と言われたので考えてやったら『ちゃんと確認してからやれ』って言われる」みたいな、ちょい理不尽な職場でした。
でも「頭ごなしに叱る人がいた」と伝えると、会社の悪口を言ってるみたいでシンプルに印象が悪いし、「ちょっと厳しいことを言うだけで辞めるのではないか?」という印象を与えてしまいます。
なので、少し視点を変え、このように伝えていました。
【実際に伝えていた例】
「今の会社は人数が少なく、適切なFBをもらえないまま業務を進めることが多いため、成長が実感できない」
→「自分でももちろん学習はするが、ある程度ノウハウがある会社でFBをもらいながら着実に成長していきたい」
面接の雰囲気によっては、そのまま「今の会社は頭ごなしに叱ってくる人がいて、社員が意見を言えない状態だった」と伝えていました。
それでも内定をもらえたので、穏やかそうな会社には「だからこそ御社のような雰囲気の会社でしっかりコミュニケーションを取りながら働きたい!」というアピールにもなると思います。
人間関係が悪かった
こちらも、「人間関係が悪かった」とそのまま伝えるのではなく、「どう悪かったのか」を分析し、「だからこそこういう職場でもっと力を発揮したい」と伝えると良いでしょう。
単に「人間関係が悪かった」とだけ伝えると、「人間関係リセット癖があるのかな」と思われてしまいます。
可能であれば、「前々回の職場は〇〇という点で働きやすかったので、今回の転職でも〇〇な職場が良いと思っている」という伝え方ができると、説得力も増します。
【仲が悪い会社の例】
「前の会社では個人主義的な働き方が合わなかった。」
→「前々職のチームプレイな働き方で成果を上げられていたので、今回の転職でも連携し合い、互いにコミュニケーションを取りながら成果を上げたい」
【意識高い系ばっかでついていけなかった例】
「前の会社は起業家集団のような雰囲気で、スキルというよりもビジネスマインドが求められ、1~2年で独立することが良しとされていた」
→「私はwebライターという仕事が好きだったので、長く腰を据えてスキルアップできる環境で、会社の成長に貢献していきたい」
後者は、似たようなことを私も伝えていました。
今の会社は「うちの会社は大人しい人ばっかだから大丈夫だよ~」と言って内定をくれました。
やさしいせかい。
短期転職(早期退職)になってしまった場合はその理由も言えるように
長く働いた会社ならまだしも、早くに辞めて「ワークライフバランス」を理由に転職すると伝えると、「ちょっと不満があったら辞めてしまうのではないか」と思われる可能性も。
なので、1年未満などの早期退職の場合は、その理由を上手く伝えましょう。
【早期退職理由例】
・新規事業で赤字になってしまい、勤続年数が一番少なく教育段階だった私が退職せざるを得なかった。
・日々の業務が成果になる環境で早く働きたかった
・業務体制の改善についてできることはしたが、叶わなかった
「自己分析が甘かった」「企業研究が不足していた」という反省点も伝えるとより印象が良くなります!
おまけ:「残業20時間程度!」で残業少なめアピールされましても…が本音だよね
我々のようなワークライフバランス重視で働きたい、いわば「バリキャらない女子」は、願わくば残業0で働きたいですよね。
というか、残業ありきで業務が振り分けられていること自体、おかしいと思います。
エージェントの方に「残業ないとこがいい」と言ったら「残業はどこもあります、月の残業が20時間程度のところを探しましょう」と言われました。
…え、月に20時間の残業が定常化しているなら、定時を+1時間で書くべきではないですか?
そもそも「残業20時間程度」が「少なめ」判定されているのが、私からしたら不満です。
私はゆるい会社で2社ほど働いたことがあるのですが、どちらも残業はほぼなく、休日出勤もまったくないです。
もちろんたまには繁忙期や、人事異動で慌ただしい時期があってしかるべきだと思います。
でもそれが常態化していて、残業ありきの業務体制になっているのは…おかしいと思うのが普通ではないでしょうか?
今残業なしの会社を探しているみなさん、そういった会社は探せば出会えます!